2005年10月25日

特別編書いてみて・・・

まあ、こんな感じで、今月は特別編書いてみたんですが、読んでくれている人はいるのでしょうか?(笑)
前にも書いたんですが、ヴェスターという小説を書いているうちに、キャラクターをいろいろ動かしてみたいという思いにかられて書いてみたんですが、いかがでしょうか?
この話、ラルフ、エミリー、フライヤの3人を中心に書いた話ですが、こんな学園コメディもまあいいんじゃないでしょうか?
多分、本編では2度とお目にかかることはないでしょうし・・・

さて、ヴェスター本編では、えらいことになってます。
ラルフとニーナは地球(通称地獄)に落とされて、モンスターの大群に追われています。
そして、ようやく3人目の主人公ガルック=ソートの登場です。
本来はもっと早く登場するだったのですが、話が長引きすぎて、こんなに登場が遅れてしまいました。(ガルック、ゴメンなさい。)
まあ、その分、ガルックには当分大暴れしてもらおうと考えています。
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ヴェスター特別編〜エミリーとフライヤ(5)

その晩、エミリーの機嫌はずっと悪かった。
エミリーはラルフの部屋に来て、ずっとラルフに怒鳴り散らしていた。
「お兄ちゃん、絶対にもっと友達は選んだほうがいいよ。」
「でも、エミリー、フライヤに告白された時、まんざらでもなさそうだったじゃんか?」
「冗談言わないでよ。
私は、あんなスケベな人は、絶対にお断り!!!」
エミリーは完全に激怒していた。
「わ、わかった・・・でも、俺に怒ることないだろ。」
「あのフライヤって人のせいで、あれから友達から、ひやかしの電話かかってくるし、完全に周りに誤解されてるし、ああーっ、明日からどうしよう。
友達に、変な噂広められそうで、もうやだーーー!!!」
エミリーはラルフに言うだけ言って、部屋に戻っていった。
「ったく、別にそんなこと、どうだっていいじゃんか。」
ラルフはため息をつきながら、部屋の扉を閉めると、フライヤが散らかしていった部屋を片付ける。
その時、フライヤが持って帰るのを忘れていったチップを発見する。
(これは・・・罠か?フライヤの罠なのか?)
ラルフは、一瞬、見たい衝動にかられたが、隣にいるエミリーのことを考えると、とても見る気になれなかった。
(見てるところをエミリーに見られたら、それこそ害虫扱いされそうだ。)
ラルフは、チップをしまうと、明日フライヤに返すことにした。

翌朝・・・

ラルフは、朝早くから起きて、母親の朝食の準備をしていた。
「ふわぁぁあ」
エミリーはパジャマを着たまま、大きなあくびをしながら、2階から降りてくる。
玄関は、階段のすぐ傍にあるが、そこに誰かが立っていることに、エミリーはしばらく気づかなかった。

「おはよう、エミリーちゃん。」
ふと、玄関の方から声がしたので、慌てて振り向くと、なんとそこにはフライヤが立っていた。
「ひっ!?」
思わず、エミリーは悲鳴に近い声を上げる。
「エミリーちゃん、かわいいパジャマ着て寝てるんだね。」
フライヤがそう言うと、エミリーは怖くなり、ラルフのいる部屋に走っていく。
「お、お、お兄ちゃん・・・」
「ど、どうしたんだ、お前?」
「フライヤさんが、来てる。」
「な、何だと!?」
ラルフは玄関の方を覗き込むと、フライヤが笑顔でラルフとエミリーに向かって手を振っていた。
「ア、アイツ・・・マ、マジか?」
ラルフは、驚く。
「お兄ちゃん、私、あの人、怖いよ。」
エミリーがラルフの背中を揺する。
「わ、わかったよ。アイツには、もう朝来ないように言っておくから・・・」
ラルフはそう言うと、玄関に向かう。

「よお、ラルフ、昨日チップ置いて帰っちゃったんだけど、見たか?」
「見てねーよ。
それより、フライヤ、エミリーが怖がってるから、今後、こういう真似はやめてくれな。」
「えっ、どうして、怖がるのさ?」
「怖がるだろ、普通に。」
「わかった、わかった、朝、家に来るのは、もう止めるから。
エミリーちゃんにも謝っておいてよ。」
フライヤはそう言うと玄関の戸を開ける。
「あっ、そうだ、ラルフ、チップはいつ返してくれてもいいから・・・」
「いや、いますぐ返すよ。」
ラルフはそう言うと、フライヤにチップを渡した。
「たっぷり堪能してから、返してくれたらいいのに・・・」
「もういいから、さっさと学校に行け。」
ラルフはフライヤを玄関から追い出すと、戸を閉めた。
「ふう。」
その時、背後に人の気配を感じた。

「へえ、お兄ちゃんも、やっぱり、ああいうチップ見るの、好きなんだ。」
エミリーが冷たい目で、ラルフの方を見ていた。
「俺は見てないって言うの。」
だが、エミリーは全く信じていなかった。
「ドスケベ!!!」
エミリーはそう言うと、2階の方に黙って上がっていった。
「オイ、エミリー・・・ったく、アイツは全く俺の言うことを信じてないな。」
ラルフは、エミリーが2階に上がっていくのを見て、一人ぼやいでいた。

これ以降、ラルフの家に直接来ることはなくなったフライヤであったが、その歪んだ愛情がとどまる事はなかった。
「エミリーちゃん、待ってるよ。」
フライヤはそれ以降、朝早くにジュニア・ハイスクールのすぐ傍にある高台に来ては、エミリーの登下校の様子や、教室の中を双眼鏡で覗き込んだり、写真を撮ったりするようになった。
エミリーがそのことに気づくのは、しばらく先のことになるのであった。

〜完〜


数日後
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2005年10月19日

ヴェスター特別編〜エミリーとフライヤ(4)

「ちょっと、お兄ちゃん。」
その時、一階から、エミリーの呼ぶ声が聞こえてくる。
「な、何だ、エミリー?」
ラルフはそう言うと、慌てて一階に駆け下りる。
エミリーの顔は、まだ少し赤かった。
「オイ、エミリー、勘違いしてるかもしれないけど、あれを見てたのはフライヤだけだからな。」
「もう、いいよ。それより、お兄ちゃんに頼みがあるんだけど・・・」
「何だい、頼みごとって・・・」
いつの間にか一階に下りてきていたフライヤがエミリーに声をかける。
「フライヤ、お前、いつの間に?」
いつの間にか後ろにいたフライヤに、ラルフは驚く。
エミリーは無言のままでいた。
「初めまして、俺、フライヤ=メイソンっていいます。ラルフの妹のエミリーちゃんですね。よろしく。」
フライヤはそう言うと、エミリーの手を握ろうとするが、ラルフがフライヤの手をはたく。
「エミリー、コイツは放っておいていいから・・・。それより何だ、頼みごとって?」
ラルフが声をかけると、エミリーはようやく我に返る。
「えっ、ああ・・・そうだった。あのさ、実は、今からジュニア・ハイスクールに来てほしいんだ。」
「えっ?何しに?」
「まあまあ、いいからいいから・・・」
エミリーはそう言うと、ラルフの手を引っ張る。
「オイオイ、何なんだよ、一体?」
ラルフはエミリーに引っ張られて玄関を出ると、そこにはエミリーの友達が数人待っていた。
「遅いよ、エミリー。」
「ゴメン、でも、お兄ちゃん連れてきたから・・・」
エミリーはそう言うと、ラルフの手を引っ張る。
「オイ、これは一体どういうことだ?」
「まあまあ、それは歩きながら説明するから、とにかく来てよ。」
「わ、わかったよ。」
ラルフはエミリーとその友人達に手を引かれたまま、家を飛び出していった。

ジュニア・ハイスクールに着いたラルフは、非常に機嫌が悪かった。
「ったく・・・何で、俺がジュニア・ハイスクールの体育倉庫の整理をやらなきゃならないんだ?」
「だって、跳び箱とか重たいんだもん。
整頓ロボはしょっちゅう壊れるし、うちのクラスの男子どもは、さぼって帰っちゃうし・・・
女の子だけじゃキツイんだよ。」
エミリーがそう言うと、ラルフは仕方がないといった表情を浮かべる。
「まあ、そう言うことなら仕方がないか・・・。
それにしてもだ・・・何で、フライヤ、お前まで来てるんだ?」
ラルフはフライヤの方をジト目で睨む。
フライヤはエミリーの隣に立っていた。
「いや、お前だけじゃ大変だと思って、俺も手伝いに来たんだよ。
エミリーちゃん、俺も頑張るからね。」
フライヤは笑顔でエミリーの方に手を振る。
「ど、どうも・・・」
エミリーは、固まったまま、フライヤにそう答える。

何だかんだ言って、ラルフという男は、人がいいのか、体育倉庫の整理を一人で始める。
「確かに、これらを女の子達だけでやるのはキツイな。」
ラルフは、跳び箱や、ボールなどを片っ端から、言われた場所に整理していく。
「オイ、これはどこにおけばいいんだ?」
ラルフが尋ねると、エミリーの友達の女の子が場所を教える。
とその時、エミリーの姿が見当たらないことに気がつく。
「ん? エミリーはどこに行ったんだ?」
「エミリーなら、あのフライヤって人と、あそこでいちゃついてますよ。」
エミリーの友達が、指差す方を見ると、フライヤがエミリーを口説いていた。

「エミリーちゃん、僕と君との出会いに、何か、運命的なものを感じるんだよ。」
フライヤがエミリーに話すと、エミリーの友達から黄色い声が上がる。
「きゃー、エミリー、告白されてるよ。」
その友達のひやかしが恥ずかしいのか、エミリーは真っ赤な顔で下を俯く。
「ねえねえ、フライヤさん。エミリーのどこが気に入ったんですか?」
エミリーの友達の一人がフライヤに尋ねると、フライヤはエミリーの方を見つめ、

「全てさ。」

と言うと、またしても女子達から甲高い声が上がり、エミリーはますます恥ずかしそうな顔を浮かべる。
「オイ、いい加減にしろ。」
ラルフがフライヤの頭を思い切りはたく。
「これはこれはお兄さん、もう倉庫の片付けは済んだのか?」
「お、おにい・・・、こ、こいつ、エミリーと本気で付き合うつもりなのか?
エミリー、こうなったら、バシッと言ってやれ。」
ラルフがエミリーにそう言うと、フライヤもエミリーの友達も、その場にいた全員がエミリーの方を見る。
「わ、私は・・・ゴ、ゴメンなさい・・・」
エミリーはそう言うと、あまりの恥ずかしさから、体育倉庫を飛び出す。
「オイ、エミリーはお断りだってよ。」
ラルフはそう言うが、フライヤは全然堪えていない。
「フフッ、エミリーちゃん、皆の前で言うのが恥ずかしかったんだよ。本当にかわいいな。」
そう言うと、エミリーの去っていった方を見て、笑みを浮かべる。
「お前、本当にこたえないな。」
エミリーの友達が、フライヤの発言を聞いて、また甲高い声を上げる。
「お前らも、いい加減うるさいんだよ。」
ラルフは、エミリーの友達にも、キレかかっていた。
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2005年10月16日

ヴェスター特別編〜エミリーとフライヤ(3)

ラルフは、寝たきりの母親の部屋に向かっていた。
「ラルフ、帰って来てたの?」
「ああ、母さん、ちょっと友達が家に来てたもんだから。」
「そう、ゴメンね、ラルフ、せっかく友達が来てるのに、何もしてやれなくて・・・」
「そんなこといいから、母さん。
それより、今日は朝から少し熱が出てたし、もうグッスリと寝た方がいいよ。」
ラルフはそう言うと、引き出しから母親の薬を出す。
「でも、今日はお医者さんが来る日だから・・・」
「あっ、そっか、すっかり忘れてた。」
その時、家のチャイムが鳴り響く。
「あっ、医者が来たみたいだ。母さん、ちょっと待ってて。」
ラルフは慌てて玄関の方に向かう。

玄関には、いつも往診してくれる女医が待っていた。
「あら、ラルフ君、久しぶり。今日は帰ってくるのが随分早いのね。」
女医がラルフに声をかける。
「こんにちは、母さんはいつもの部屋にいますよ。」
ラルフは、女医を家に通すと、母親の部屋まで案内する。

「ただいま。」
そこにエミリーが帰ってくる。
エミリーは、玄関に見慣れない靴が一つあることに気づく。
(あれ、お医者さん以外にも、誰か来てるのかな?)
「ちょっと、エミリー、早くしてよ。」
背後から、エミリーに声をかけるのは、エミリーの友達だった。
「ゴメン、すぐにお兄ちゃん、呼んで来るから、少し待っててね。」
エミリーはそう言うと、慌てて2階にかけ上がる。
自分の部屋にカバンを投げ入れると、ノックもなしに、ラルフの部屋の戸を開けた。
「ちょっと、お兄ちゃん、お願いが・・・」
途中まで言って、エミリーは顔を真っ赤にしてその場に固まる。
中にいたのはラルフではなく、フライヤだった。
部屋でチップを見ていたフライヤも固まる。

『あっ・・・ああっ・・・ダメェ・・・』

固まる二人がいる部屋の中を、スクリーンからの音声だけが、しばらく鳴り響いていた。

「えっと、あの・・・お、お兄ちゃんはどこに行きましたか?」
しばらくして、ようやくエミリーがフライヤに声をかける。
「えっと・・・ちょっと前に、一階の方に降りてったけど・・・」
「そ・・・そうですか・・・」
エミリーはそう言うと、ラルフの部屋の扉を閉めた。
次の瞬間・・・

ドタドタドタ・・・
エミリーはものすごいスピードで階段を駆け下りる。

「何だ、エミリー帰ってたのか?」
階段の音を聞いて、ラルフがエミリーに声をかける。
「お兄ちゃん・・・」
「な、何だ、エミリー?」
いつもと様子の違うエミリーを、ラルフは不思議そうな顔で見つめる。
だが、
「ドスケベ!!」
エミリーがラルフにそう言い放つと、ようやくラルフはエミリーが何を見たのか理解する。
今度は、ラルフが慌てて2階にかけ上がる。
ドタドタドタ・・・

「何だか、今日はいつもより賑やかみたいですね。」
女医がラルフの母親に話しかける。
「ええ、ラルフが珍しく友達を連れてきているみたいなの。」
「あら、珍しいわね。」
二人は、そう言いながら、階段の音を微笑ましい表情で聞いていた。

ラルフは、部屋の戸を勢いよく開けると、フライヤに向かって怒鳴った。
「オイ、お前、今チップ見てただろ?」
だが、フライヤはボーっとしていた。
「なあ、ラルフ、今、部屋に来た子がエミリーちゃんなのか?」
「そうだよ、それがどうした?」
「・・・・・・めちゃくちゃかわいいじゃないか。何が小憎たらしいだよ。」
フライヤは目を輝かせて、ラルフにそう話す。
「そ、そうか?」
「ああ、はっきり言って、俺、一目ぼれした。」
フライヤは真っ赤な顔で立ちすくんでいたエミリーの表情を思い出していた。
「オイオイ、エミリーは14歳だぞ。」
「年なんて関係ないよ。それに2つ違うだけじゃないか。」
フライヤはラルフにそう話すと、またもボーっとした表情で、エミリーのことを思い出していた。
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2005年10月13日

ヴェスター特別編〜エミリーとフライヤ(2)

しばらくして、二人はラルフの家に着く。
フライヤは、ラルフの家に来るのは、これが初めてだった。
「へえ、結構広い家じゃんか。お前の家。」
フライヤはラルフの家を見ながら、そう話す。
「そうか?」
「ああ、こんな大きな庭、普通の家にはないって。」
「まあ、俺の父さん、軍人だから・・・」
「そうか、そりゃ、これだけの家が優遇されてもおかしくないな。」
フライヤが話すと、ラルフは少し暗い表情を浮かべる。
「どうした、ラルフ?」
「父さんは、エウロパにある太陽系前線基地ってところで働いているんだ。
だから、家に帰ってくるのは、三ヶ月に一度だけなんだ。
俺は、広い家よりも、父さんには毎日家に帰って来てほしいよ。」
「父親が、毎日、家にいたらいたで、うっとおしいだけだぞ。」
「そうなのか?」
ラルフは不思議そうな顔でフライヤに尋ねる。
今まで、父親のことをそんな風に思ったことがなかったからだ。
「ま、まあ、家に入ろうぜ。そんなことより見せたいものがあるんだ。」
フライヤはラルフの背中を押すと、家に入った。

二人は家に上がると、ラルフの部屋に向かう。
二階には部屋が無駄にたくさんあったが、使われている部屋は二部屋だけだった。
「俺の部屋はここだよ。」
ラルフがフライヤを呼び止める。
「なあ、他の部屋は家族の部屋なのか?」
「父さんと母さんは一階に部屋があるんだ。
二階は俺とエミリーが使ってる。」
「エミリーって、よくお前が話している小憎たらしい妹のこと?」
「そう。」
ラルフはそう言うと、自分の部屋の扉を開いた。
「へえ、ここがラルフの部屋か。
何か、ベッドの下に隠してたりしないのかな?」
フライヤはそう言うと、ベッドの下を覗き込む。
「オイ、人の部屋を勝手に物色するなよ。
今、飲み物持ってくるから、ちょっとおとなしく待ってろ。」
「ラルフ、飲み物はいいから、これ見ようぜ。」
フライヤはそう言うとカバンの中から、1枚のチップを取り出した。
「何だ、そのチップは?」
ラルフが尋ねると、フライヤはニヤッと笑う。
「よくぞ聞いてくれた。
苦労したんだぜ。無修正映像を手に入れるのは・・・」
フライヤはそう言うと、部屋にあったスクリーンにチップをセットする。
「ちょっと、音量を大きくしてと・・・」
フライヤはリモコンで音量を大きくする。
しばらくして、スクリーンに映像と、大きな声が聞こえてくる。
スクリーンには女性が裸で悶えるシーンが映し出されていた。

『あっ・・・あんっ・・・ダメッ・・・』

チップに映し出された映像を見て、ラルフは真っ赤な顔になる。
「どうだ、凄いだろうって・・・何、ラルフ、お前、見たことないのかよ?」
ラルフの意外な反応に、フライヤは驚く。
「オイ、それよりも、音を小さくしろ。」
ラルフはフライヤからコントロールを取り上げると、音量を小さくした。
「何だよ、こういうのは音量をでかくして見るに限るんだぜ。」
「エミリーが帰ってきたらどうするんだよ?」
「まあ、その時はその時ということで・・・
で、どうする、見るの、見ないの?」
フライヤがラルフに尋ねると、
「・・・み、見るよ・・・」
ラルフは真っ赤な顔をして、そう答える。
「お前、面白い奴だな。
どうやら、本当にこういうの見たことないみたいだな。」
ラルフの反応が面白かったのか、フライヤは笑いながらそう言うと、ラルフは少しムカッとなる。
「見るけど、少しだけ待っててくれ。」
ラルフはそう言うと、階段を下りていく。
「ラルフ?もしかして、アイツには少し刺激が強すぎたかな?」
フライヤは降りていくラルフの姿を見てそう言うと、再びチップを再生させ、一人で鑑賞し始めた。
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2005年10月10日

ヴェスター特別編〜エミリーとフライヤ(1)

タイトル見ての通り、本当に特別編を書いてみました。(まだ途中ですが・・・)
ヴェスターは当分暗い話になりそうなので、こっちはできるだけ明るい話にしてみました。
まだ全部できないのですが、多分全5話ぐらいになると思います。
てなわけで、特別編スタート。


エミリーとフライヤ(1)


これは、ニーナ=ルクライエがガイガードに引越ししてくる約1年ほど前の話である。

オレンジ・ハイスクールの放課後・・・
授業が終わり、校舎から生徒が大勢出てくる。
ほとんどの者が部活に入っていたが、中には部活に入らないで、そのまま家に帰る者もいた。
また、思春期真っ盛りのこの年頃は、校舎のあちこちで、こんな光景が見られた。

「あ、あの・・・ちょっと、いいですか?」
家に帰ろうと荷物をまとめている男の子に、女の子が声をかける。
「ん、何?」
「え・・・えっと・・・その・・・」
女の子は真っ赤になりながら、なかなか言いたいことが言えずにいた。
そう、その女の子は、その男に告白しようとしていたのだ。
男の方は、その女の子の方を見て、不思議そうな顔を浮かべる。
「?」
「あ、あの・・・わ、私・・・」
女の子が勇気を持って、告白しようとしたその時・・・

「よお、ラルフ、待たせたな。ニックの奴が宿題教えてくれってうるさくて・・・」
そう言いながら、教室に入ってきたのは、フライヤ=メイソンであった。
フライヤの声を聞いて、女の子の前にいたその男はフライヤの方を向く。
そう、女の子の前に立っていたその男こそ、ラルフ=ガートナーであった。
「やっと、来たか、フライヤ。ずっと待ってたんだぞ。」
ラルフは、少し怒りながら、フライヤに話す。
「悪かったよ。それより、その目の前にいる女の子は?」
フライヤが女の子の方を見てそう言うと、女の子は慌てる。
「そうだ、何か俺に用事があるんだっけ?」
「えっ・・・あっ・・・いや・・・その・・・」
「何も用がなかったら、悪いけど、そこにいるフライヤと約束があるんで・・・」
「えっ・・・あの・・・ちょっと・・・」
「ん?」
「・・・いや・・・何でもないです・・・」
女の子は下を俯いてそう言うと、
「じゃあ、悪いけど・・・」
ラルフは女の子にそう言うと、フライヤと一緒に教室を出て行った。
後には、告白に失敗した女の子が一人だけ、教室の中で一人立ち尽くしていた。

「ラルフ、あの女の子と何話してたんだ。まさか、告白されたとか・・・」
フライヤが興味津々で、ラルフに尋ねるが、ラルフは笑いながら答える。
「ハハハ・・・まさか。
多分、俺に何か重たい荷物でも運んでほしかったんだろうけど、言い出し辛かっただけじゃないの。」
「じゃあ、手伝ってやらなくていいのかよ。」
「いや、でも結局、何も頼まれなかったし、いいんじゃないの。」
ラルフはそう言うと、そのままフライヤと一緒に校舎を出た。
「ちょっと、ラルフ君。」
校舎を出たラルフに、別の女の子が話しかけてくる。
「何?」
「実はちょっと、お願いがあるんだけど・・・」
「ウン、いいよ。」
ラルフはそう言うと、女の子と一緒に運動場の方に向かった。
フライヤはしばらくラルフが戻ってくるのを、そこで待っていた。

20分ぐらいして、ようやくラルフが戻ってくる。
「で、今日はどんなこと頼まれたんだ?」
フライヤが、少し呆れた顔で、ラルフに話しかける。
「運動場に、大きな石が出っ張ってて、それを取ってほしいって言われて、今までずっと穴を掘ってた。」
ラルフは笑顔でそう話すと、フライヤはため息をつく。
「お前と一緒に帰ろうとして、ストレートに校門までたどり着けたこと、今までに一度もないから、多分そんなことだろうと思ってたけど、ちょっとは考えたほうがいいんじゃないの?
ただの便利屋と思われてるぞ、お前。」
「まあ、いいじゃんか。
何か知らないけど、俺はすごい力を持ってんだから、それを有効に使わないと。」
「・・・まあ、お前がそう言うなら、俺はこれ以上何も言わないけど・・・
ただ、待つ方の身にもなってもらいたいものだ。」
フライヤはそう言うと、ため息を一つついた。

「ところで、俺に見せたいものって何?」
ラルフがフライヤに尋ねると、フライヤはニヤッと笑う。
「まあ、いいからいいから・・・
それより、早くラルフの家に行こうぜ。」
フライヤはそう言うと、ラルフの家のほうに走り出した。
「お、おい、待てよ、フライヤ。」
フライヤを追いかけて、ラルフも慌てて走り出す。


ちなみに
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